WAKAICHIKARA 2019 vol.94
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い、一発で決めました。決まってからは猛特訓でしたね(笑)理事長 やはり猛特訓されましたか。(笑)廣瀬 素人ですので、あれだけの台詞を喋るというのはチャレンジでした。(笑)理事長 ほぼ主役でしたね。廣瀬 ラグビーの面においては重要な役をさせて頂きました。理事長 実際に出演した手応えや、反響についてはいかがでしたか?廣瀬 私自身、演技が上手にできているとか、うまくいったとかは分からなかったですが、客観的に観て頂いている方や周りの人からは良かったね。と言って頂けたので嬉しかったですね。また、今までラグビーの普及活動を多くしてきましたが、なかなか認知と思いますね。友達ができることは素晴らしいことですので、スポーツを通して新たな友情を築いたり、ルールの中で工夫して楽しんだり、ラグビーを体感してくれたら嬉しいですね。理事長 廣瀬さんがラグビーを始められたのは、どういったきっかけからですか。廣瀬 ラグビーを始めたのは5才の頃からですが、親に無理やり連れて行かれましたので、正直あまり好きじゃなかったです。(笑)次第に、友達ができたり、スクールの練習後に豚汁とかおしることかがでたりして、続けていけたのかなと思いますね。理事長 日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」にも出演されていましたが、どういった経緯でオファーを受けられたのですか。廣瀬 ラグビーワールドカップが9月から開幕される中で、もっとラグビーを普及したいなという想いがありました。そのなかで、日曜劇場という一番良い時間でラグビーをとりあげてもらえることは、すごく嬉しく思いましたし、私自身にできることがあれば光栄なことだと思いお受けしました。理事長 ドラマでの役柄やシナリオは事前にご存知だったのですか。廣瀬 最初に決まった時には、台本もまだできていない状況でした。自分自身がどれだけ台詞が言えるようになるのかもわからない状況でしたので、半年前まではどういった形になるのか全然想像していなかったです。理事長 私もドラマを観ていましたが、廣瀬さんの経歴と役柄がオーバーラップするところがあると感じました。廣瀬 そのあたりは福澤克雄監督が、私の人生と浜畑譲という役柄がリンクするように良く練って頂いていて、読み合わせがあった時には、この人だったらなんとかなると思 象徴的なこととしては、7月27日の釜石市での試合で、釜石東中学校の生徒の皆さんと歌えたことです。釜石東中学校は、近くにスタジアムがあった場所なのですが、震災で全て流されてしまった地域でした。釜石東中学校の生徒の皆さんと一緒に歌えたことは良かったですね。先日、北九州市でウェールズが公開練習をしていましたが、その時には1万5千人の子供たちと親御さんが観にきていました。選手が入場するタイミングでウェールズのアンセムが流れた時には、すごく喜んで頂きましたし、私たち日本ならではのおもてなしができて嬉しく思っています。理事長 私も来週スコットランドとサモアの試合を観にいくのですが、予習していきたいと思います。(笑)廣瀬 是非お願いします。(笑)理事長 少し話を変えまして、廣瀬さんご自身のラグビー人生で印象に残っていることや、ターニングポイントを伺えますか。廣瀬 ひとつ挙げるとすれば、南アフリカに勝利したことです。日本のラグビーが、国内の人だけでなく、世界の人達からリスペクトされるようになった大きなターニングポイントだったと感じています。理事長 私も、南アフリカの試合はすごく好きで、動画を観ますが、何度観てもいいなと思います。廣瀬 本当に何度観ても身震いするようなシーンもありました。(笑)理事長 6月には神戸JCの青少年育成事業にも参加して頂き、ありがとうございました。参加した子供たちも非常に良い経験ができたと思いますが、そういった青少年に向けてラグビーを伝えていくことについてはどのように思われていますか。廣瀬 まず、スポーツを楽しんで欲しいなを観に行きましたが、海外の方がウェーブを先導してくれたり、一緒に盛り上がったりと、僕自身もスクラムユニゾンという活動をしている中で、南アフリカとニュージーランドの国家両方を歌えたので、そういったことも通して一緒に体験を共有できたことがいいなと思っています。理事長 廣瀬さんのアイデアから生まれたスクラムユニゾンという活動ですが、どういった発想でこの活動を始められましたか?廣瀬 選手時代に、多国籍のメンバーの集まりだったこともあり、選手全員が「君が代」をきちんと歌えていなかったのですが、このまま何となく歌うのではなく、皆で練習をし、意味を理解して歌えた方がいいなと思ったのがきっかけです。実際、試合の直前に歌いますが、最後の覚悟を決める時にチームが一体感となり、すごくいいなと思っていました。選手を引退してからは、お客さんを巻き込んでいきたいという想いがあったので、この様な活動ができたらいいなと考えていました。一方で、スコットランドで試合をした時には、選手もファンも大合唱しているのですが、その雰囲気が素晴らしくて、ワールドカップが日本で開催される中で日本の皆さんにもその雰囲気を感じて頂きたいですし、ただ聞くだけではなくて一緒に歌えたらもっと良いのではないかと思い活動を始めました。理事長 その活動の広がりについては、どのように感じておられますか?廣瀬 メディアにも取り上げて頂いたこともあり、試合会場で歌ってくれる日本の皆さんが多く、組織委員会も歌詞カードを20カ国で載せてくれています。私のひとつのアイデアから始まったことを、組織員会や地方自治体の方々に賛同して頂き、活動できていることはとても有難いと思っています。06Kobe JC Wakai Chikara Vol.94 2019

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